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子育てサプリとは
こんな症状に:
「子育てをもっと楽しくしたい」「こんな時なんて言おう?」
成分:
コミュニケーションと心理学
効能:
笑えてほっとして元気がでます
来てくれてありがとう
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先日、こんな相談を受けました。
「家でパーティをしたときに、友人が連れてきた3歳くらいの子どもが、
フォークを持ったまま走り回っていたの。
私は、危ないな、と思ってはらはらしたけれど、
その子のお母さんは、見ていても何も言わないし…。
こんな時、子どもにはいちいち注意しないで、見守った方がいいの?」

似たような光景を、公園や子育て広場などでよく見かけます。

子育てには、いろいろな価値観があります。
それを知っているからこそ、
自分の価値観を伝えることに臆病になったり、
自分の価値観こそ正しいのだ、という裏付けが欲しくなったり
するのではないでしょうか。

みなさんが彼女だったら、どうなさいますか?

親が気にしないんだから、私も気にしない、と割り切れるなら、
放っておくのも「あり」です。(冷たいようですが)

でも、どうも気になって自分が落ち着かないのならば、
きっと、「けがをしないように予防する」ことは
あなたにとって、それだけ大切な価値観なのです。
あなたが声をかけようとしているお子さんや、その親である友人は、
あなたにとってそれだけ大切な人なのです。
事故が起きてから「言えば良かった」と後悔するよりは、
先に声をかけた方がすっきりするでしょう。

「でも、『だめだよ!危ないよ!やめなさい』なんて言うと、
相手の子育てを非難することにならないかしら」
と心配してしまうのが、現代人ならではの
いいところでもあり、つらいところでもあります。

いっそのこと、
「よその家ではフォークを持って走ってはならない」とか、
「けがをして学ぶまで見守るのが正しい子育てだ」なんて
ルールが決まっていれば、気が楽なのになぁとすら、思ってしまいますね。

あぶないあぶない。(笑)
「考える力」を放棄してはいけません。
さて、こんな時なんとおっしゃいますか?

フォークを持って走っている子どもへの注意の仕方には、
大きく分けて2通りあります。
1.「だめだよ!危ないよ!やめなさい!」
2.「けがをしそうですごーく心配なんだよ。フォークは置いて、
お外で走ってきてくれるとうれしいな」

1,2とも、同じ思いから出ている言葉なのですが、
文法的に、ちょっとした違いがあります。

1,2にそれぞれ、主語をつけてみてください。
1.「(あなたは)だめだよ!(あなたは)危ないよ!(あなたは)やめなさい!」
2.「けがをしそうで(わたしは)すごーく心配なんだよ。フォークは置いて、
お外で走ってきてくれると(わたしは)うれしいな」

主語が変わると、相手に伝わるメッセージの印象も変わってきます。

1.の言い方は、主語が「あなた」なので「ユー・メッセージ」と呼びます。
「ユー・メッセージ」は、今そこに危機がある緊急事態には、
まずその行動を止める即効性があります。
しかし、きちんと叱っているように見えて、
意外に真意が伝わりにくい言い方でもあります。

ユー・メッセージでは「あなたはだめだ、あなたは危ない」
という否定的な評価を伝えられるので、
子どもも、大人ですらも、身を守ろうとして反発しやすくなります。
よく、「危ないよ」注意された子どもが
「あぶなくないもん!」と言い返しているのは、こんな心理です。
そして、問題の行動は繰り返されることが多いのです。

一方、相手を否定せずに、自分の考えをわかりやすく伝えるのが
「わたし」を主語にした2.の言い方、「アイ・メッセージ」です。

「(わたしは)すごーく心配なんだよ」と言われると、
自分はそれほどとは思わなかったけれど、心配する人もいるんだな、とか、
この人はそんなに心配してくれているんだ、ということが伝わります。

supple06.jpg

また、「走ってはだめ」と禁止されるだけでなく、
どうしたらよいかを具体的に伝えてもらうことで、
行動に結びつきやすくなります。

この他に、小さい子どもならば、
「かっこいい!こっちのフォークだと、もっとかっこよくなるよ」と、
想像力(ファンタジー)を使って、安全なおもちゃと取り替えることもできますね。
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