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子育てサプリとは
こんな症状に:
「子育てをもっと楽しくしたい」「こんな時なんて言おう?」
成分:
コミュニケーションと心理学
効能:
笑えてほっとして元気がでます
来てくれてありがとう
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「忙しい時、子どもの話をゆっくり聴いてあげられない」
「いらいらしていると、ついキツい口調で子どもを叱ってしまう」

こんなご相談をいただくと、お母さんの
「いつも、子どもにとってよい関わりをしてあげたい」
という、一生懸命な気持ちが伝わってきて、「いいなぁ〜」と思います。

でも、気持ちばかりが先走ってしまうと、苦しいですよね。
そこで今回は、「愛情袋」というお話をしましょう。

●愛情袋って?

わたしたちは、ひとりひとつづつ「愛情袋」を持っています。
周りから愛情をもらって、この袋に貯めていきたい、と願っています。

ここで言う「愛情」とは、
例えば、笑顔。やさしい視線。あたたかなハグ。
気持ちのいいあいさつ。ほめられる。心配される。喜んでもらう。
ゆったりとした温泉。おいしいごはん。etc…
言葉だけでなく、しぐさや身体のケアに至るまで、
「袋の持ち主の『存在(being)』を大切にする関わり」のことです。

●愛情袋が満たされるとき
さて、たくさんの愛情をもらって、
愛情袋の中身がいっぱいになったら、どうなるでしょうか?

まず、愛情がたくさん入っても破けないように、袋の皮が厚くなります。

人は愛情ばかりではなく、トゲトゲをもらってしまう時があるでしょう?
袋の皮が薄いうちは、トゲトゲをもらうとすぐ袋が破けてしまって、
中身がこぼれ落ち、元気がなくなってしまいます。
いわゆる「傷ついた」状態です。

ところが、愛情をいっぱいもらって袋の皮が厚くなっていると、
トゲトゲをもらって「イタいっ!」と思っても、
「でも、わたしはだいじょうぶ」と、簡単に破けずにトゲをはね返すことができます。
これが、自分で自分を好きでいる力、「自己肯定感」です。

さらに、愛情袋がいっぱいになると、
愛情があふれ出てきて、他の人の愛情袋に愛情を入れてあげやすくなります。
逆に、愛情袋の中が少ないときには、
他の人に愛情をあげるのが難しい、と感じることがあります。



●元気なとき・落ち込んでいるときの愛情袋の中身は?

くつろいでいたり、周りの人に助けられたり認められたりして、
愛情袋の中身が70%以上満たされているイメージを持てるとき、
自分らしく、気持ちのいい感じでいられます。

ゆとりと自信があるので、やることがうまくいき、
うまくいくので周りからも認められて愛情袋に愛情が入ってくる、
自分でも自分を認められる、というよい循環がおきている時期です。

ところが、体調が悪い、むやみに忙しい、難しい人間関係の中に入ってしまった、
心配事があるなど、ちょっとしたことで愛情袋の中身は減ってしまいます。

愛情袋の中身が50%くらいになると、自信がなくなってきて、
やることを先のばしにしがちです。
ぎりぎりになってから慌ててやるので、
うまくいって愛情袋の中身が増えることもあれば、
うまくいかずにさらに中身が減ってしまうこともあります。

愛情袋の中身が減っているのに、周りから愛情をもらえない状態が続くと
「こんなにがんばっているのに、誰もわたしのことなど見ていない」
と感じて、さらに中身が減ってしまいます。

愛情袋の中身が30%を切ると、
何かをする勇気が持てずに、ひきこもりたくなったり、
逆にトゲトゲしたものでもよいから袋の中に入れたいと、
ワザとひとのいやがることをして、注意を引こうとしてしまいます。



これまでの20〜30年を振り返ってみてください。
愛情袋がいっぱいの時期も、すごく減っていた時期もあったでしょう。
お互いの愛情袋に愛情を入れあえるコミュニケーションが、
わたしたちの元気の素なのです。

●愛情袋の不思議なフタ
怒られることも、愛情として、すとん、と袋の中に入っていく時があります。
その一方で、「いくら愛情をあげても満足しないんだから!」と
腹立たしくなる時もあります。

実は、愛情袋には、不思議なフタがついていて、
袋の持ち主が「ああ、愛情だ」と思ったものしか、中に入りません。

愛情をあげる側がいくら
「これは愛情なのよ。あなたのためなのよ」と渡しても、
相手の愛情袋に入っていきにくい時がある。
これって、もったいないと思いませんか?

●愛情袋に入りやすいコミュニケーション

そんな時に思い出していただきたいのが、子育てサプリでお届けする
愛情袋に入りやすいコミュニケーションのコツです。

第2錠の、「人の手を借りたら『すみませんモード』から『ありがとうモード』に
切り替えてお礼を言う」は、人からの愛情を素直に自分の袋に入れ、
相手の愛情袋にも愛情をお返しする方法です。
第3錠の、「子どもが自分を大切にできるようになる魔法の言葉」は、
何の条件もつけずに子どもの存在を丸ごと大切にする、愛情の伝え方です。
第5錠以降も、いろいろなコツをお伝えしていきますね。

●まず、自分の愛情袋を満たしていこう

ここまで読んできて、
「ああ、ウチの子の愛情袋を満たしてあげなくちゃ」
と、思った優しいあなた。
「自分にゆとりがあればできるんだけどねぇ…」
と、思ったがんばりやのあなた。
まず、自分の愛情袋から、満たしていいんですよ。

だって、愛情袋が満たされている時には、愛情があふれて出てきて
子どもの愛情袋を満たす、よいコミュニケーションが
もうすでに、できているのですから。

だからあなたのお子さんは、根っこのところが優しい、
すてきな子に育っているのです。

子育ての時期って、時間がなかったり、疲れていたり、心配したり、
時には非難を受けてしまったりして、
自分の愛情袋の中身が、気づかないうちに減っています。
すると、普段はうまくできているコミュニケーションが、
できなくなることが多いのです。

「子どもとのコミュニケーションがうまくできない」と感じたら、
自分の愛情袋を満たすことに、積極的になりましょう。

無理をしないで、まず自分をねぎらってあげてください。
トゲトゲをくれるひとや考えからは、距離を置いてください。
自分が今、できていることに目を向けて、
「よくやっているよ」と、ほめてあげてください。
周りの人の手を借りたり、パートナーや友だちに「ほめて〜」と頼んでください。

「自分を甘やかしてはだめだ」という声が、頭の中で聞こえたら、
「これは、セルフメンタルヘルスケア。わたしの愛情袋に愛情を入れたら、
 子どもたちに、もっとやさしくなれる」と言ってあげましょう。

きっと、そうなりますよ。

秋の夜長にお薦めの本
愛情袋が満たされる一冊。子どもたちと一緒に読むのも楽しいですよ。
「だいじょうぶ、だいじょうぶ」 いとう ひろし 講談社

※ 参考図書 「家族の心理学」深沢道子 早稲田大学エクステンションセンター
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