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子育てサプリとは
こんな症状に:
「子育てをもっと楽しくしたい」「こんな時なんて言おう?」
成分:
コミュニケーションと心理学
効能:
笑えてほっとして元気がでます
来てくれてありがとう
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●犬と子ども、しつけは一緒?

テレビ番組で、犬の訓練士さんが飼い犬のしつけの技術を競っていました。
優勝者は「スパルタ訓練士」。
犬がいうことを聞かなければ、恐ろしい形相でねじ伏せ押さえつけて叱り、
いうことを聞いたら喜びいっぱいに猫かわいがりに(犬だけど)かわいがる、
という方法でしつけをしたのです。

その優勝コメントの中で、スパルタ式のしつけについて
「子どものしつけと一緒です」※1
とおっしゃったのが、「あれ?」と引っかかりました。
飼い犬のしつけと子どものしつけは、目的が全く違います。

飼い犬のしつけの目的は、「人間に絶対に服従すること」。
自分らしく噛んだり吠えたりしたら、迷惑で飼ってもらえません。
野犬と違っていつか群れのリーダーになる、なんてことも起こらないので、
「人間に服従し、決められた基準に従って行動する」ことは
飼い犬として幸せに生きるための、大切な目標です。
そこに向かって、「スパルタ」なり「ほめほめ」なり、様々な方法でしつけが
行われるのです。

では、子育ての目標ってなんでしょう?

●子どもが幸せに人生を歩んでいくために大切なことは?

子どもたちと犬との違いは、自分で自分の人生の主人になり、いつか親の私たちすら
追い抜いていく存在だということです。


ここで、人間関係の成長のプロセスをご紹介しましょう。

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依存 「あなた」に助けてもらう。

赤ちゃんの時のように、人に力を貸してもらうことが大切な時期。
大人でも、病気や、結婚、出産など、人生の節目で環境が大きく変わるときには、
この時期があります。
たっぷり依存させてもらうことで「わたしはここにいていい、喜ばれている存在なんだ」
という確信が育ちます。自分で動き始める勇気を育てる時です。

自立  「私」は自分で自分の事ができる。
やりたいこと、やるべきことを自分でできるようになる時期です。
成長するにつれ、できることがどんどん広がります。
しかし、「自立」だけを成長の目標にしていると、「できない」人を責めたくなって
きます。
「わたしはこんなにがんばっているのに、あの人は手伝ってもらってずるい」
さらに成長して、やることが増えてきて、自分一人でできなくなった時に
「わたしはだめだ」と落ち込みやすくなります。
そして、次のステップを見つけます。

共生・協働  「私たち」はできることは自分でするし、できないことは助けてもらうことができる。得意なことで人を助けることもできる。みんなちがってみんないい。
自立した誰もが、完璧な人間ではありません。
自分の強みも弱みも受け入れて、お互いの凸凹を補い合い、より一層大きな力を出せる
関係を作ることができるのが、この時期です。
良い仕事をしたり、次の世代を育てたり、地域をよくしていくという活動がしやすく
なります。

「子育てコミュニケーション心理学」のワークショップでは、
人間関係が成長していくための栄養として、根っこに
「わたしは大切な人だ(世界に一つだけの花だ)」という確信と、
「あなたも大切な人だ」という信頼を育てていきたい。
そして、「自分らしく、社会と調和する」ことを子育ての目標にしていきたい、
と考えています。

その具体的な方法としてのコミュニケーションスキルを、次回からご紹介していきましょう。

実は、お母さん自身も、この人間関係の発達の最中にいます。

特に初めてお母さんになる人は、これまで「自立」してきただけに、
自分に完全に依存している赤ちゃんの世話と、
自分も初めての「子育て」という環境に放り込まれて、
誰かの力を借りなければとっても大変、という状況にとまどうことが多いでしょう。

そんなときにも、コミュニケーションスキルは役に立ちます。
次回は、「ひとの力を上手に借りるコツ」です。お楽しみに!

※ 1 もちろん訓練士さんは、
「間違っているときはきちんと伝え、うれしい時にはたっぷりほめる」
という意味でおっしゃったのだと信じていますが、そこはTVの恐ろしさ。
それまでのスパルタ映像にインパクトがありすぎて、見ていた人に与える影響が大きく
感じられたので、あえてとりあげさせていただきました。


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